今回は全てのレーナーに共通するトレードの概念と考え方についてのお話です。
レーン戦を行う中で、常に付き纏うトレードの概念についてトップランカーの方々はどのように考えているのか。について今回は深掘りをいたします。
トレードについてより理解を深めた上でレーン戦を有利に運びましょう。
トレードの概念について
さて、まずはトレードという考え方についてです。
LOLにおけるトレード=trade(取引)とは
自身のリソースを消費することで相手のリソースを消費させる。
と考えられます。
リソース(=資産)→詳しい説明は下に記載いたします。
つまり、トレードを行うということは
お互いのリソースを使って取引を行うということです。
この時に忘れてはいけないこととして
より高いレートで取引を行うという事を念頭におきましょう。
具体例を挙げて考えよう
具体例を挙げて考えてみましょう
(取引1)
この状況でアーリはオリアナに対してQを使いました。
QがヒットしたことによりオリアナのHPが削られた状況です。
(取引2)
返しとして、オリアナ側はQWをアーリに使いました。
これも命中しアーリはHPを削られました。
こんな状況があるとしましょう。
この時の取引は以下のようになります。
こんな感じですかね。
この時に、取引の結果がどちらに有利な物であったかを考えることがとても重要です。
例えばオリアナはスキルを二つ使用しているため、使えるスキルがEしか残っていません。
しかし、二つのスキルを命中させたことによってアーリのHPを120減らすことができました。
逆にアーリはオリアナのHPを80しか減らせていません。
しかし、使えるスキルが二つ残っているため、6秒以内に続けてトレードを行なった場合、
次のトレードは有利なトレードを行うことができるでしょう。
これは、6秒以内にトレードを行なった場合、オリアナのQWがない状態でのトレードになるためです。
逆に言えば、オリアナはQWのCDが上がるまでトレードを避けることができれば、有利な状態を作ることができます。
このような概念のことをトレードと言います。
トレードを構成する3要素
さて、トレードの基礎的な概念について理解していただいたところで、トレードの構成要素についてお話しいたします。
上の項では HPとCDという二つのリソースでトレードの説明を行いました。
ですが、実践の中ではこの二つ以外にも様々なリソースが存在します。
ここでは、レーン戦を行う上で考えなければいけない、基礎的なリソースについて説明いたします。
瞬間的に増減するリソース
- HP(ヘルス)※ポーションもこれに含まれます
- マナ(気やフューリー)
- スキルの有無(CDや取得の有無)
- AAのCD
チャンピオンの成長に関与するリソース
- 経験値(exp)
- CS
- (セナやナサス等のスタック)
レーン状況に関与するリソース
- ミニオンのHP
- ウェーブの押し引き
- お互いのポジション
これら合計10個が基礎的なリソースの種類になります。
上の項ではHPとスキルという二つのリソースで考えましたが、実際にはこれらを取引しています。
例えば、アーリがQをオリアナではなく、ミニオンウェーブに撃ったとしましょう。
この時は支出は変わりませんが、収入はミニオンのHPとウェーブのプッシュを獲得することになります。
この様に、スキルの打ち方やタイミング一つで、トレードした時の支出と収入が大きく変化します。
このため、上の10個のリソースについて、しっかりと理解した上でトレードを行いましょう。
プレイに活かす方法
目的を明確にしてトレードを行う
さて、ここまではトレードの詳しい内容にフォーカスを当ててお話をしてきました。
この項ではこれらの知識をどの様にしてプレイに活かすかについてお話しいたします。
それは
トレードの目的を決定する
ということです。
上の項でも触れた様にトレードはスキルの打ち方やタイミング一つで得られるものは変化します。
このため、何を得るために何を行うのかということを理解した上でトレードを行う必要があります。
例えば、下の様な状況を考えてみましょう。
トレードの結果としてフィズは相手のフェイトのHPを減らし、キルまでもう少しといった状況です。
この時にウェーブをプッシュしており、相手のTFはタワーの中でCSを食べています。
一見すれば有利な状況に見えますが、実はフィズはそこまで有利を築けていません。
なぜなら、TFはウェーブクリア性能が高いため、ウェーブを画像の位置で固めることができます。
一方フィズは黄色カードとタワーダメージを受けない様にするために、これ以上前に出られません。
さらに、フィズは取りにくいCSを取らなければならず、ミニオンに触るたびにフェイトにAAをされるでしょう。
なぜこの様な状況になったのかと言えば、この状態になる前のトレードが原因です。
トレードの内容は以下の通りです。
フィズ
支出:QWEのスキル
収入:TFのHP5割
ツイステッド・フェイト
支出:自身のHP5割
収入:プルウェーブの作成
こんな感じですね。
フィズは目的を定めずに、適当にスキルを相手に打ってしまったのです。
結果として、TFをキルすることはできず、その後の不利なレーン戦を強いられる結果となりました。
ちなみにこれが有名なあのセリフ
dopa「私はこの時レーン戦の勝利を確信しました」です。
レーン戦開始1秒で、フィズがミニオンにAAをした瞬間にこの状態がdopaには想像できたのです。
この様な事態を避ける方法として
目的を持ってトレードを行う
ということが必要になります。
- 相手のHPを減らすために
- ウェーブをプッシュするために
など、自身の収入の内容について考えた上でトレードを行うことがレーン戦を行うことで必須の項目です。
※どれを目的にトレードを行うかを決定する際にはこちらの記事を参考にしてください。
まとめ
さて、今回は全てのレーナーが知っておくべきトレードの概念についてお話しいたしました。
実はトレードという考え方はこんなにも複雑なものだったのです。
トレードはHPやマナはもちろんウェーブの状況に至るまで、たくさんの要素を含んだ行為です。
これら全てに気を配るのは難しいですが、目的を持ってトレードを行うことで、有利な状況を作りやすくなります。
もちろん、ダメージ感覚やスキルの命中精度によって失敗してしまうこともあるでしょう。
しかし、これらを意識したトレードとそうでない物とでは、意味が大きく異なります。
ぜひ皆様はこの考え方をしっかり理解した上で、レーン戦に臨んでいただけると幸いです。
それでは次回もよろしくどうぞ